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AIRミーティング200705

[ enviromental eyes ] 2007年05月18日 02:17

今日は毎月恒例のAIRミーティングということで、環境リレーションズ研究所に行きました。参加者3人の予定が、Kさんひとりということで、まあこんな感じでやってます。僕としては、環境のことを誰かと話すというのが楽しいので、これはこれでいいのです。

今日のネタは「電気も水道もない暮らし 知床の番屋で暮らすユリばあちゃん」というルポで、去年NHKスペシャルで放映されたものです。

知床反騰には、番屋と呼ばれる漁師の小屋がたくさんあるのですが、岬の突端に本当に小さな小屋があり、ユリばあちゃんは夏をたった一人でそこで過ごします。別荘暮らしではなく、しごとをするのです。彼女の仕事は、「拾い漁」。並で自然に打ち寄せられる、良質の昆布を拾ってはまで干し、それを収穫することで生計を立てているのです。漁とは言えないような漁ですが、拾うだけでたくさんの昆布が取れるほど、知床の海は豊かな海なのです。

たった一人での生活は寂しくないのかな、なんで好き好んでそんな暮らしを?という感想はあるのですが、昆布は貴重なものであり、要するにカネになるものなのです。海の目の前の番屋にはヒグマも来るし、嵐になれば最悪高波二番やごとさらわれてしまうこともある。それでも、嵐が来ると、ばあちゃんは目を輝かせるのですね。「これでたくさん昆布がよってくる」。そして嵐が去ると、はちまきをして勇んで浜に出て、いつもの倍、300キログラムの昆布を拾い集めるのです。「ここではだれとも競争せずに、たくさんの昆布を独り占めできる」。予想外の欲の強さに、「一人暮らし、自給自足」という言葉のイメージが吹き飛ぶのです。

かつて、北海道はアイヌ民族の土地で、アイヌも昆布を取り、暮らしていました。アイヌはとった昆布を交易していたのですが、交易の先はヤマト(日本)だけでなく、オホーツク海を丸木船で越えて、ロシアや朝鮮とも取引をしていたようです。北海道の浜には昆布はいくらでもあり、それ自体、貴重なものではないのですが、干してヤマトやロシアに持っていくと、高価なものに変えられる。それが、人間型いこからやってきた、価値の創造なのです。価値とは、富とはどうやって生まれるのかの原点が、知床の岬にあるのですね。狩猟採集民族のアイヌは、同時に交易の民、商社を経営する民だったのです。ちなみに、アイヌ民族は、もともとは大和民族とはまったく別の言葉、文化、歴史を持つ、日本の中の異民族です。今は明治以来の同化政策で、アイデンティティを失っていますが、アイヌはちゃんとアイヌです。

来月もまたやりますんで、ぜひ来てくださいませ。

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