D社ライフワークバランスプロジェクト進行中
以前のエントリーにも書いた話ですが、大手IT企業でライフワークバランスに関するプロジェクトが進行中です。
最初に関わったのが2006年秋。導入前に、どのようにアプローチしたらいいか、という相談から始まって、情報収集のための意見交換ワークショップを2006年中に実施。その結果を基にアプローチをまとめた上で、翌2007年に一部部門を対象にしたフィージビリティスタディを実施しました。一部部門でのパイロットプロジェクトとはいえ、実務を動かしながらの話なので、あらかじめ社員に十分議論をしてもらい、目的の周知と、ねらいを実現するための方法論をともに考えるセッションを実施。準備をした上で3か月のパイロットプロジェクトに入ってもらいました。
当初はネガティブな意見が多かったのですが、結果はおおむね良好で、大きな問題もなく終了。
社内はネガティブだったのですが、僕自身は、「これは実施可能だろう」と見ていたので、結果はほぼ予想の範囲内でした。その結果を基に社内準備を整えて、今年年初から次の拡大に向けてのプロジェクトが進行中です。組織が大きいので、数百人を超える社員に対してワークショップを実施して、それぞれのチームで実施の方法を考えてもらった上で、これから春に向けて実施に入ります。
目的は、仕事の時間を減らして、プライベートの充実を図ってもらうこと。とはいえ、業務上の目標を下げるわけではないので、現場ごとにあるだろうムダな業務を見つけて排除したり、時間の使い方を工夫する、おそくまで仕事をしている人が評価されるようなマインドを排除するなどして、やるべきことを進めなから、会社にいる時間を少しでも減らしていくのがねらいです。
社員にとってもわるい話ではないはずなんですが、なぜネガティブになるのか? 「仕事が多くて、時間を減らすなんて非現実的」ということなんでしょうが、現状を追認してしまっては、進歩はありません。僕にしても、原稿を書くというベーシックな作業時間は、未だに前進していて、短くなっているのがわかるし、書く時間そのものにはストレスが無くなっています。以前は「ここまでを何時までに仕上げよう」とかなり気合いを入れなければ書けなかった量が、今は特に意識しなくても書けてしまう。「これ以上は無理!」とあきらめてしまえば前進がないのですが、生産性はまだあげるよ地があると思えば、いろいろ工夫の仕様があるものです。こういうマインドをどう持てるのかが、ビジネスパースンの時間的余裕を生んでいくのではないかと思います。
まあ方法はともかくとして、ちょうど今週、コミトン(有料版)で書いたように、子育てや家族のための時間をかけることは本当の豊かさにつながるのですが、実際のところ、男も女も家族のために時間を割くことがどんどん難しくなっている。フランスのように社会制度としての支援も必要なんですが、個人の努力、というより、個人が「子育てに時間が割けないような社会はごめんだ」という考えにならないと、社会も政治に動かない。こんなに家族の時間が持てない貧しさに、ビジネスパースンはもっと怒りを持たないといけないのでは?と思ってしまうわけです。
簡単ではないにせよ、Quality of Lifeの向上のための支援の仕事はやりがいもあり、ぜひ前進させたいと思っています。
