[写真館]SIGMA DP2の評価
さて、前回はDP2の概略を書いたのですが、今回は実際に撮ってどうよ、というのを書く。
何はともあれ、こちらの作例をみて。特に、デジタル一眼のPENTAX K20Dと、DP2と良く比較されるRICOH GR Digital IIの比較がこちらにある。
ざっくり評価すると、DP2はデジタル一眼並み、しかも1000万画素クラスに単焦点レンズを付けた画質に匹敵するということで、相当シャープで美しい写真をとることができるんだ。美しい写真にこだわりがあるなら、実売価格6万円弱という価格は、十分リーズナブル。何しろ、このレベルの写真を撮るには、デジタル一眼本体と単焦点レンズで15万円ぐらいの出費に相当するんだから。しかも、デジタル一眼に比べれば、圧倒的に軽くて小さい。250グラムでデジタル一眼クラスの画質が手に入るんだから(僕のねらいも、東京の町歩きの友だち)。
とはいえ、作例の画質の違いを理解できるかどうかが、このカメラをいいと思うかどうかの分かれ目。見ても「どれもきれいだなー」というぐらいなら、もっとずっと低価格のカメラで十分だ。今は携帯のカメラも、パッキリきれいにとれるので、それで十分。とはいえ、このへんのカメラだと「きれいにとれている」というレベル。やっぱり作品を撮りたいなら、それなりのカメラを用意しないとね。そんなときに、DP2は十分な性能で応えてくれる。では姉妹機で広角レンズの着いたDP1はどうか。もちろんいいカメラだと思うけれど、あえて言えば、広角レンズだとぼけにくいので、作品らしさを狙うならDP2を使いこなすことを考えるべき。
では、欠点がないかというと、もちろんけっこう欠点だらけ。画質命なので、いろいろ削ってある。一般的なコンパクトデジカメだと思うと……裏切られる。
まず、起動が遅い。スイッチを入れてから、今の水準で言えば完全にふた呼吸ぐらい待たされる。ピントが合うのが遅い。じじじっとなかなかあってくれない。ということは、風景や花や、記念写真ならいいけど、動きの速いスポーツや子供、ペット、野鳥などには向かない。ときどきこける。作例にも入っているけど、空の色がグリーンがかったり、けっこう絵造りにミスるし、手ぶれ補正もないから、ミスショットも増える。つまり、暗いところに弱い。いい感じの表現にするには、RAWデータといて、カメラが撮ったままのデータを保存し、PC上のソフトで「現像」する作業を1枚ずつやってく必要がある。もちろん、そこまでしなくてもいいけれど、このカメラの場合、現像作業をやった方がポテンシャルが生きる。それだけ、まだまだ内蔵プログラムの完成度が低いということ。
さらに、前回も書いたように、ズームがない、顔認識やえがおシャッターやシーンセレクトや、そんなこんなのお楽しみもない。すべてじっくり撮って作品をつくり、画質を楽しむカメラなんだよね。
ということで、やっぱり万人にお勧めできるカメラじゃないけれど、目的がはっきりしているなら、実にいいカメラ。こういう筋の通った機会が世に出ることは、写真のファンとして本当にうれしい限り。
ということで、これからもpacoの[写真館]をよろしく。
